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どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?


どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語

久しぶりに「すごく面白い」と思える将棋本でした。
ただし、タイトルで誤解される本なので、ちょっと説明しますね。

本書の内容は、サブタイトルにある「現代将棋と進化の物語」が示しています。

プロ棋士が「どのように将棋を研究しているか」、「何を考えているか」を追ったドキュメントです。

5つの対局を取り上げて、対局者の後日インタビューを加えながら将棋の深みに迫っていく内容。

深い感銘を受けるのは、プロ棋士たちの研究姿勢です。最先端の研究をしている学者グループのようで、日進月歩の定跡研究を垣間見ることができます。

しかし、そこには「指したくなった手を指さずにはいられない」芸術家肌の棋士(山崎七段)、将棋の可能性を広げるために研究競争にロマンを持ち込む棋士(深浦九段)など、人間の個性が見えてきて胸を打ちます。

これらのことが、著者の梅田望夫さんの名文によって綴られていて、将棋ファンが読み出したら止まらない本になっています。

で、タイトルの話。
なんでまた「どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?」というタイトルかといえば、著者がこの本を書くきっかけとなったのが、羽生さんの個性を偶然に目撃したことにあるからです。
(これも実に興味深い話でしたが、ネタばれになるので詳しくは書かずにおきます。詳しくは本書の3章で)

つまり著者としては、将棋界の第一人者である羽生さんへの興味が尽きないということでしょう。
ただ、一般的には、羽生さんがすごいのは誰でも知っていることなので、今さら「ここがすごい」と強調する必要はないように思います。(もちろん、羽生さんの存在を抜きにして、現代将棋を語れないのも事実ですが)

ということで、タイトルはともかくとして、本書の内容は、「プロ棋士たちによって現代将棋がどのよう研究されているか」を垣間見るものです。

私のようにSOHOでマイペースな仕事をしている人間にとっては、最先端の世界で凌ぎを削っている人々が眩しく見えます。こういう本を手元に置いて、たびたび数ページ開くだけで、仕事への意欲が湧き上がってきます。
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by clickshogi | 2012-08-26 01:06 | 将棋本レビュー | Comments(0)