最近はもっぱら振り飛車を選択していますが、「振り飛車対策の定跡」をわかっている相手が増えていきました。
乱戦に持ち込んで逆転することもありますが、序盤で作戦負けをした将棋は勝率が低い。
以前はたびたび4段に上がれたのに最近は3段から4段に上がれない状態です。
ふと思い出したのは、羽生二冠が本で書いていたことです。
昔の将棋は、午前中(序盤)は対局者と世間話をしながらのんびり指したものだった。しかし、最近の将棋は序盤の差がそのまま勝敗に結び付いてしまうので、序盤から真剣そのものになった。という内容です。
プロ将棋とは次元が異なりますが、素人将棋でも同じ傾向があります。
将棋の情報がこれほど簡単に手に入るようになると、定跡をそれなりに知っている人が増えて、その知識の差で勝率が違ってしまいます。
序盤の定跡がわかっていないと40手以内に「お前はもう死んでいる」と思われる状態になり、その後は、「相手のミスを期待して敗北濃厚の将棋を考え続ける」という罰ゲームが待っています。
定跡を知らないことの怖さです。
前回の記事で、「2012年末まで棋書を読んで勉強する」と宣言したのは、作戦負けの将棋を指す不毛感に堪えられなくなったという理由もあります。