三冠同士の対局は、史上初らしいですね。
多くの人が楽しにしているカード(羽生VS渡辺)が、大舞台で実現しました。
先手の羽生三冠が新手を繰り出して、中盤までに指しやすい局面を作る。
そのまま勝利。
39手目の7一歩成り。
羽生三冠が用意した新手。
49手目の8三角打ち。
手厚く馬を作って指す。
8五の桂馬をすぐに取れない展開なので、この時点では「つまらない将棋にしたかな」という羽生三冠の感想がありましたが、後手に自陣角を打たせて、飛車角の動きを制限。
そして、角交換の前に桂馬をとる展開にもっていくことでリードを維持しました。
今回の展開は珍しいような気がします。
「羽生VS渡辺」の対局は、いつも羽生さんが中盤に不利な状況にいるイメージがあります。(気のせいでしょうか?)
事前に用意した工夫によって中盤でリードを奪い、そのまま逃げ切るというのは、あまり見た記憶がありません。
現在のプロ将棋は、過去よりさらに苛烈な「研究将棋」になっている。そんな話はあちこちで見聞きします。
そんな現実に対して、羽生三冠はしっかりと適応しているようです。