先月の第2回電王戦が終わったばかりなので、注目度も高かったようです。
→第23回世界コンピュータ将棋選手権
<結果>
優勝 Bonanza
2位 ponanza
3位 GPS将棋
4位 激指
5位 NineDayFever
6位 ツツカナ
7位 習甦
8位 YSS
■優勝はBonanza。コンピュータ将棋に多大な進展をもたらした大御所が帰ってきました。昨年の大会では予選落ちだったので、第2回電王戦に出場できませんでしたが、本来、もっとも電王戦に出るべきソフトです。
■Bonanzaのプログラムはオープンソースとして公開されています。プログラムに磨きがかかった優勝ソフトが公開され、他のソフトはそれを参考にして、さらに強くなる。コンピュータ将棋は一段と進歩しそうです。
■1位から3位までは、勝率で並んでいます。Bonanza、ponanza、GPS将棋は、現在におけるコンピュータ将棋の最高峰ですね。
■YSSが決勝に残ったのはうれしいですね。第2回(1991年)のコンピュータ将棋選手権から出場している老舗の将棋ソフト。AI将棋の名前で市販化されて、将棋ソフトを代表するブランドとなりました。昔からHPではコンピュータ将棋の情報を発信していて、このサイトをみて開発をはじめた人もいると思います。
■初登場のNineDayFeverが5位。Bonanzaをベースにして、「機械学習結果が誤っているところを見つけ出す」という方針のプログラムを実装しているそうです。プロ棋士の棋譜を教師として学ぶのではなく、機械同士の対局から「誤った評価値」を見つけて解消していく、ということのようです。着眼点が優れていたのか、一気に結果を出しました。
■今回、Puella α(旧ボンクラーズ)が参加していないのが残念です。開発者の伊藤さんは、囲碁ソフトに取り組まれるようです。将棋ソフトは目標を達成したということかも知れませんね。電王戦に欠かせないキャラクターとして、ゲストという形でもいいのでお見かけしたいと思います。